また、一つ、時代遅れともいえる制度にメスが入りそうです。政府は、難病や小児特定慢性疾患の医療費助成対象を拡大するための法案を閣議決定し、衆議院に提出しました。

改正のポイントは、助成対象の拡大と助成水準の見直しです。これは、難病に対する制度が始まって以来の大きな改正となります。既存の制度は約40年前につくられたもので、助成の対象外となっている患者からの不満の声が絶えませんでした。今回の法案では、法制化することにより財源確保につなげ、安定した制度にすることを目的としています。

法案では、難病医療の助成にかかわる国、自治体の役割も示しています。法案が通れば、難病の認定を受けたい患者は都道府県知事が定める医師の診断書を添えて都道府県に申請し、認定を受けることになります。都道府県は、認定した患者の医療費を支給し、その2分の1を国が負担します。また、国は調査・研究の推進、正しい知識の普及に努めることになります。国会で法律が成立すれば、厚生労働省は第三者委員会をつくり、助成対象となる患者や患者の基準を決めることになります。

そして、政省令で手続きの詳細を定め2015年1月には、新制度での助成を開始するとしています。この法案により、現行制度では56疾患の約78万人だった助成対象が、約300疾患の約150万人になる予定です。また、小児がんなどの子供の慢性疾患は、助成対象疾患を現在の514から約600に拡大する見通しです。ただし、現行制度で助成対象となっていた患者の9割で負担が増え、月平均1600円増となると試算されています。

一方で、新たに助成対象となった患者は、平均8100円、負担が減ることになるはずです。難病は、一般的な疾患に比べ、医療費も治療期間も負担が大きいものです。それだけでなく、難病患者は就労しにくいなどの問題を抱え、難病患者を抱える家族の負担も無視できるものではありません。それだけに、より実態にそった助成が必要だと思います。